EC-CUBEカスタマイズ実績:メール配信ASP連携|一斉メールによる迷惑メール対策
EC昨今、迷惑メールの判定基準は以前と比較して厳しくなっています。例えばGoogleが提供するGmailでは2024年2月1日以降、1日に5,000件超のメールを送信する場合に義務付けるガイドラインを公開しています。
メール送信者のガイドライン
https://support.google.com/a/answer/81126?hl=ja#zippy=%2C日あたり-件以上のメールを送信する場合の要件
ガイドラインの主な内容は下記です。
- 認証されたドメインからメールを送信すること
- 迷惑メール率を0.30%未満に維持すること
- メールの配信解除を簡単にできるようにする
また、送信方法のガイドラインとして「送信量を徐々に増やす」ことも指摘しています。普通にメーラーから一括配信をすると送信量のコントロールはできません。メルマガ機能を搭載しているEC ASPはあるでしょうが、メールの送信状況まできめ細やかに対応しているのかを確認する必要があります。ただ一括で送信しているだけでしたら迷惑メールとなりお客様が受け取っていない可能性があります。
弊社はECと連携したメールマガジン配信機能を構築した実績がありますが、メールの送信はASPを利用しています。迷惑メールの判定基準は日進月歩なので専用サービスを利用する方がメールの送信状況を適切に管理できます。当記事ではASPと連携した弊社が提供するメール配信機能をご紹介します。
テキストメール・HTMLメール、どちらも配信可能
メールの配信形式はテキスト・HTMLどちらも可能です。ガラケー時代はメールを確実に届けたい場合はテキスト形式の方が確実性がありましたが、スマートフォン主流の昨今ではHTML形式が一般的に感じます。
受注メールや発送メールといった確実に届けたいメールはテキスト形式、プロモーション用のメールマガジンはHTML形式というように使い分けることも可能です。なお、HTML形式の場合はメールの開封状況も把握できます。
国内携帯キャリア対応
携帯キャリアのメールアドレスを使用しているお客様の場合、迷惑メールの判定基準はより厳しさを増しています。日本国内のキャリア対応は海外サービスでは対応していないこともあるため、弊社は国内携帯キャリア対応のメール配信ASPを利用しています。
携帯キャリアは送信メールが迷惑メールであるかどうかを様々な角度からチェックしています。特に次項に掲げる送信元のIPアドレスの信頼性は重要となります。
IPレピュテーションの高いIPアドレスを使用
迷惑メールの判定基準の一つとしてIPレピュテーションという指標があります。これは送信元のIPアドレスの信頼度を判断基準としており、メールの送信実績が多い(IPレピュテーションの高い)IPアドレスを使用することで迷惑メールとなる可能性を抑えます。IPレピュテーションが高いIPアドレスはメール配信ASPが保有しているのでEC開設後まもないドメインでも迷惑メールとなる可能性を低くできます。
また、メール配信ASPはIPレピュテーションのスコアを高めるIPウォームアップも取り組んでいます。なので仮にあるIPアドレスのレピュテーションが低くなっても代替のIPアドレスを用意するように取り組んでいます。
IPスロットリングの回避
前述の通りGmailでは送信方法のガイドラインとして「送信量を徐々に増やす」ことを指摘しています。携帯キャリア・ISPも一定時間内に受信可能なメール数に制限を設けています。制限を上回るとIPスロットリングというメールの受信制限が発生します。IPスロットリングが発生すると一時的にメールが全て受信拒否となります。
IPスロットリングを回避するためにはメールの送信量をコントロールする必要があります。この役割はメール配信ASPが担うのでEC運営者は特に気にせずにメールを配信することができます。なお、メールの配信終了までの時間は送信数によりますが、数時間かかることもあるのでそれを踏まえた内容とした方が良いかなといえます。
SPF・DKIM・DMARC対応
迷惑メール対策として必須といえるSPF・DKIM・DMARCに対応したメール配信が可能です。
- 「SPF」
送信元IPアドレスの正当性を検証する送信ドメイン認証技術 - 「DKIM」
電子署名を用いてメール送信者のドメインを認証する技術 - 「DMARC」
メール送信元の正当性を証明する送信ドメイン認証技術
それぞれ迷惑メール対策として対応すべきものとなりますので、弊社のメール配信機能を利用すれば上記は気にせずにメール配信が可能です。
TLS暗号化対応
メールの送信プロトコルであるSMTPにはメール自体を暗号化する仕組みはありません。そのため別途メールを暗号化して送信する必要があります。このメールの暗号化もメール配信ASPは対応してくれます。
前述のGoogleのメール送信者のガイドラインにも「メールの送信にTLS接続を使用する」とあります。TLS暗号化せずにメールを送信するとGmail宛には届かない可能性が高いです。
このようにメールはただ送信すれば良い訳ではありません。ECを運営する上でメールマガジン配信は必須です。ECの顧客情報や受注内容と連携した上で、メール到達率が高いメール配信システムを検討している場合は一度ご相談ください。
- 執筆者:西部俊宏
- 株式会社Webの間代表取締役。上場企業でのSEOやWebサイト構築実績多数。ECサイトのカスタマイズ経験も多数あり。
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