ドアウェイページ(誘導ページ)とならないためのサテライトサイト運用

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複数のドア

検索エンジン経由の流入数を増やしコンバージョンを増やしたい、その願いは非常に理解できます。その願いを実現しようとした取り組みがGoogleのガイドライン違反となる場合もあります。先日も話を聞いていたらドアウェイページになりそうなことがありました。なので改めてドアウェイページについて考えてみました。

ドアウェイページ(Doorway Page)とは

Googleのガイドラインに記載してあることがそのままです。ドアウェイページは誘導ページとも言われます。特定のページへ誘導することを目的としたサイト・ページのことです。

誘導ページは、特定の検索キーワードで検索結果の上位に表示されることを目的に作成されたサイトまたはページです。誘導ページにより、類似する複数のページが検索結果ページに表示され、どの検索結果からも同じ内容のサイトやページにユーザーが誘導されるため、ユーザーの利便性が妨げられることになります。また誘導ページは、最終的なアクセス先となるサイトやページに比べ有用性の低い中間ページにユーザーを誘導することもあります。

「目的」が「特定の検索キーワードで検索結果の上位に表示され」「どの検索結果からも同じ内容のサイトやページにユーザーが誘導される」ことです。この時点で大半の施策がドアウェイページに該当しますね。Googleが掲示しているドアウェイページの具体例がこちら。

  • 特定の地域や都市を対象としたドメイン名やページを複数持ち、それらのドメインから 1 つのページにユーザーを誘導するもの
  • サイト内の有用なコンテンツや関連性の高いコンテンツにユーザーを案内することを目的として生成されたページ
  • サイト内における階層が明確に定義されていないため構造としては検索結果の一覧に近い、内容が類似する複数のページ

▼Search Console > 品質に関するガイドライン > 誘導ページ
https://support.google.com/webmasters/answer/2721311

また、少し前の記事ですが、Googleウェブマスター向け公式ブログにも「誘導ページ(Doorway Page)はガイドライン違反です」と記事があります。こちらには図説もあるのでわかりやすいですね。下記図は申し訳ありませんが、お借りしました。

ドアウェイページ例1
品質の低いコンテンツに、ある特定のサイトへのリンクを追加しただけのブログ
ドアウェイページ例2
地名以外ほぼ同一の誘導ページを大量に生成しているケース

▼誘導ページ(Doorway Page)はガイドライン違反です
https://webmaster-ja.googleblog.com/2012/01/doorway-page.html

上記は見た目がガイドライン違反だとわかりやすいのですが、決してデザインを変えればいい訳ではありません。目的が特定ページへの誘導であればドアウェイページでありガイドライン違反となります。

サテライトサイト運営は存在意義を明確にする

「検索エンジンがなかったとしても、そのようなページを作ったかどうか、考えてみてください。」

とGoogleと言いますが、この言葉については異論があります。言いたいことの意図はわかりますが、ベンチャー各社はそもそも検索エンジンがなければWebサービスを展開しようとは考えられないでしょう。インターネットがここまで広がったことの要因の一つとして確実に検索エンジンは外せません。WebデザインがTABLEコーディングからCSSベースヘ主流が変わったのもSEOの観点が大きいです。Webサイト運営において検索エンジンの存在は欠かせません。しかし、目的を誘導にしてはいけませんね。

サテライトサイト作りは多くの企業で行われています。しかし、ドアウェイページにしないためにも、何故そのサイトが存在しているのか説明できないといけません。この点を明確にできないと日々の運用もせずに結果ドアウェイページとなりかねません。運用しないサイトを量産するという考え方がドアウェイページに繋がるのでご注意ください。

日下誠彦
執筆者:日下誠彦
株式会社エフティスマイル代表取締役。上場企業でのSEO・SEMの実績多数。現在は企業のSEO・インターネット広告におけるコンサル業務、及び自社サービスのSEO・SEM戦略を行っている。

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